山口夢Official Blog

物書き(小説家・シナリオライター)の山口夢です。

33歳が初めて財布を拾った話

本日、人生で初めてお財布を拾いました。33歳です。

 

仕事終わりでお散歩をしていると、踏切のなか──まさかの線路上にお財布が。

「サイフダ」(※仕事終わりで脳みそが疲れ切り、カタコトになっていた私)

どうやったら線路の上に財布が落ちるんだよ、とは思いながらも迷わず拾い、「なかに連絡先が分かるものとか入ってないかな」 と、財布を開けようとしましたが──ここで連絡先が分かったとして、個人同士でやり取りをした場合、「入ってたはずの金がない」だのなんだの、揉めるようなことがあっては“コト”だな、と思い直し、すぐに交番へ持って行くことに致しました。

脳みそが疲れ切ってカタコトになっていたとしても、そっち方面にはちゃんと頭が回るあたり、しっかり33歳です(笑)いろいろと痛い目を見てきた大人の危機管理能力ってヤツですかね。

 

歩いて5分、駅前の交番へ。

「オサイフヒロイマシタ」(※まだカタコト)

そんなトラブルには慣れ切っているのか、「あー、はいはい」というドライな対応のおまわりさんにパイプ椅子を勧められ、ぼんやりと座る私。

そして、おまわりさんに聞かれたとおり、拾った場所や時間、個人情報をややカタコトで答え、その情報を「拾得物件預り書」なるものにメモっていくおまわりさんを、なおもぼんやりと眺める私。

「こんなもんでそろそろ帰れるかな??」と安易に考えておりましたが──

 

おもむろに財布を開け、中身を取り出すおまわりさん。

現金はもちろん、銀行のカードもレシートもバンバン出しちゃう。

意外と小心者で心配性の私は「えっ、これ見てていいの……?? カードの名義とかふつーに見えちゃってるけど……??」と、視線をウロウロ、態度はキョドキョド。

 

しかし、意外だったのは、財布の色も、パンッパンに詰まった大量のレシートも、同じく大量の居酒屋の割引券も、お世辞にも「キレイ」とは言い難いお財布だったもんで、てっきり男性のものだと思っていたのですが、落とし主はどうやら女性だったようです。(※カードの名義で判明した)

思い込みってよくないよね。職業柄、人間観察も仕事のうちって感じなんですが、私もまだまだだなって反省しました。

そんな私の気持ちなどつゆ知らず、おまわりさんは淡々と「拾得物件預り書」に金額、おもな財布の中身をメモっていき、それが終わると、「拾得物に関する権利は主張しますか?? 放棄しますか??」なんて聞いてくるじゃないですか。

 

「ケンリ??」(※ぼんやりしていたせいで、またカタコトに戻る私)

 

要は、落とし主が現れなかった際、中身が私のものになったり、落とし主が現れた場合でも、いくらかお礼を請求できる権利だそうですが、まあ、ただ拾っただけの私がお礼を貰ってもしゃーないな、と思い、権利は放棄させていただきました。

最後に、「拾得物件預り書は持ち帰りますか??」と確認され、

 

「あ、それはください」と、急にハッキリ返答する私(笑)

 

「こんなこと滅多にないんで(資料として欲しい)」なんて言っちゃって、本来この「拾得物件預り書」は、「拾得物の権利」を主張した人のための控えらしいのに、権利は放棄して書類は貰うという(笑)

おまわりさんに、すんごい不思議そうな顔をされました。大丈夫、怪しくないよ。

……っていうか、カードの名義が書かれた預り書を貰えるなら、あんなにソワソワハラハラしなくてもよかったんじゃないか(笑)小心者で損をしました。

 

以上で私の初体験は終わったんですけど、お財布が無事に持ち主へ届きますように。

 

私が交番を出たところで入れ違うように、慌てた様子のおば様が、自転車を交番に横づけして、なかへ駆け込んでいかれました。

もしかしたら、落とし主はあの人かもしれない。

自転車のカゴに荷物がいっぱい入っていたし、もし、その上に財布を置いていたなら、線路の段差で財布がポーンと落ちちゃった、のかもしれない。

きっとあの人だ、と信じよう。

 

ちょっとだけいいことをしたので、今夜はご褒美にチョコを食べました。めでたしめでたし。

 

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