400字詰め原稿用紙だと、ぴったり12万字。
な~~~んでこんな話を始めたかというと、今日、編集さんと3時間くらい電話をしていて、
「だいたい原稿用紙300枚ほど書いていただきたいですね」
……ってなことを言われたんですよ。
それ聞いた瞬間に「うわぁ、多い。しんどい」なんて、物書きにあるまじき感想を抱いたワケですが、そのあと中身の詳細へと話が移った時、
「原稿用紙300枚は12万字なんで──」
……ってな感じで、ごくごく単純な「400×300」の計算がおこなわれ、話がそのまんま進みかけたんだけど、思わず言ってしまったよね。
「12万字……?? えっ、それだけ!?」と(笑)
いやね、小説の賞レースは、超ショートショートで原稿用紙2枚から。中編でだいたい50~70枚、長編だと300枚以上。このくらいが基準になっていると思うんです。
私、高校生の頃から文章を書いてるんですけど、「長編:原稿用紙300枚以上」という募集要項を見るにつけ、「うへぇ、さすがにそんな量は書けないよ……」と、諦めちゃってたんですね。
書けて50枚だったかな??
そんな時期の「300枚ってヤベェ量」という印象があるからか、今回も「マジかーーー、書けるかなぁ」みたいなプレッシャーだったんですけど。
たったの12万字。しかも、段落分やセリフの空白アリ。
ゲームを書き過ぎたんですかね。
↓↓の経歴を見ていただくと分かるかもしれませんが、
私はゲームのレギュラーを5年間やってました。
ゲームは空白抜きの文字オンリーをカウントしていく形式なんですね。1万字という依頼があれば、ぴっちりぎっちり1万字以上を書かなければならないのですよ。
レギュラーの仕事をいただいていた期間中、毎月ほぼ休みなく6万字以上+場合によってはそれと並行して別のシナリオ15万字、小説、書籍……みたいな日々を送っていたのです。
だから、正直12万字って。仕事と並行しても気張れば2週間でなんとかなるかもしれない。マジで「楽勝じゃん」くらいのノリ。
試しにページ数を確認してみたんだけど、3年前に出した小説『せんおち―千早大学落語研究会物語—』も、
https://www.amazon.co.jp/せんおち〜千早大学落語研究会物語〜-山口夢/dp/4801523013
だいたい同じ分量でした。
3年前は、あんなに「終わらない、終わらないよう……ページ数が減らないよう」なんて、だいぶ泣きごとを言いながら書いていたのにね。
そういえば、4年ほど前、初めてゲームで約18万字を書いた時も、「減らない……書いても書いてもページが減って行かない……」と、ノイローゼになりかけましたが、2年前には余裕で書き上げ、去年、レギュラーの6万字と並行して15万字を2ヶ月で書き上げた時には、自分でもびっくりしたもんです。
まだ30代、という方もいらっしゃるとは思いますが、されど30代。
30代でも、人って成長できるんですね。
これから仕事の原稿に加え、今もっとも書きたいと思っている作品の原稿を並行して書いても、余裕でやっていけそうです。
なんたって、原稿用紙は300枚でも、たったの12万字ですから。
嬉しいことに気づいちゃったなぁ。単純な掛け算だったのに。