山口夢Official Blog

物書き(小説家・シナリオライター)の山口夢です。

ミステリーの巨匠に学ぶストイックの極意

だから、寝る前に金田一耕助読んじゃダメって言ったでしょうが!!!!

 

……はい。本日はものすごい寝不足で終日お送りしております。

先日、BSプレミアムで放送された『八つ墓村』を食い入るように堪能致しまして、

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同シリーズのエンディングに毎度挟まれる粋な予告で、来年が『悪魔の手毬唄』であると知った私は、超超超早期予習ということで、同名小説・約500ページをものの3日という爆速で読み終えたのでした。

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おそらく1年ぶり3、4回目の再読。予習であり復習。

こと書籍に関する記憶がポンコツな私も、さすがに去年1度は読んでるし、その際「いい加減、毎回犯人を忘れているのもどうかと思う」と反省したので、犯人だけはしっかり覚えておいたんですよ(笑)

 

そのかいあってか、「一体どこにどのような伏線が張られ、読者を結末に導き、あるいはミスリードし、巻末まで興味を惹いて読ませるか」というポイントが、以前よりも一層明瞭に理解できたような気がします。

 

まあ、それふつう2回目にできるヤツだよ、って話なんですけど(笑)

 

残念ながら、とりわけ金田一シリーズに関しては、「面白い面白い!!」とむさぼるように読んでしまうため、読了後の感想も「面白かった……」しか残らないんですよね。

おまけに、1度読み始めると家にある同シリーズをほとんど全部読まないと気が済まないせいで、どの話がどれで何がなんだったか、サッパリ分からなくなるんですよ。

 

……ええ、そう。

これから寝不足の日々が続くってことですね。

 

もうすでに「次は何読もっかな?? 『夜歩く』かな??」と、ベッドにインするのが楽しみで仕方ありません。

昨日ね、最近話題の「眠りの質を高めるチョコレート」を購入して、きちんと3粒食べてから寝床に入ったんですよ。

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効果が全っ然実感できなかったよね(笑)

読了後の昂奮でテンションMAX、「私も面白いミステリー書きたい!」熱が急上昇しての輾転反側から、ようやく眠りに落ちたかと思いきや、寝入り端に悪夢見て目が覚めるっていう。

金田一シリーズの中でも、『獄門島』や『八つ墓村』、『悪魔の手毬唄』あたりの岡山モノはオカルトちっくだから(笑)そりゃ悪夢も見ますわな。

 

今日も3粒食べて寝るつもりだけど、果たして効果が実感できるか否か……『夜歩く』読んで、脳みそがワッショイワッショイしてる未来しか見えない(笑)

これでは、美味しいチョコレートを眠る前にただ食べる人である。

(確か)180円のGABAではなく、大特価88円の板チョコで十分のような気がしてきました。そもそも、寝る前に甘いものを食べる習慣はないのだけれど。

 

──それはさておき、杉本一文先生が表紙デザインを担当した旧文庫本ですと、巻末に大坪直行さんによる「解説」なるものがあり、『悪魔の手毬唄』の解説に、反省させられたといいますか、叱咤激励されたといいますか、非常に感銘を受けましたので、その一部をここに書き起こしておきたいと思います。

 

横溝正史は、がっちりした構成のもとにいざ執筆にかかるにしても一行一行に全神経を集中する。そして、この作品の場合でもそうだが、二十枚近く書くと必ずといってよいほど一つの壁にぶつかる。すると、横溝正史は惜しげもなく、その二十枚を破り捨て、その壁を破るべく、ある時は庭を、ある時は街の中を、ある時は家の廊下を熊のように行ったり来たりして考え抜き、また一枚目から書き出すという作業を繰り返すのである。

──大坪直行『悪魔の手毬唄』解説 

 

若い時分、結核になり、無理をするといまだに喀血のある体である。それが、三日、それも全神経を集中した三日徹夜、考えただけで気の遠くなるような作業を、横溝正史は『悪魔の手毬唄』を完結するまで続けたのである。

横溝正史を評して編集者泣かせという人もいるが、それは当を得ていない。なぜなら、一つの作品を産み出すのに完全なる構成(プロット)ができあがっていながらなおもこれほどまでして苦しみながら書く横溝正史の執念を度外視して評することは愚かなことだからである。

──大坪直行『悪魔の手毬唄』解説 

 

……そりゃ面白い作品が出来上がるよなぁ、という月並みな感想である。ひどい。

私は私の書く作品が大好きだけど、横溝大先生と比べたら5万分の1ほどの才覚しかないのだから、気迫や執念くらいは先生並みのものをもって執筆に臨まなければならないはずなのに、それさえも5万分の1ほどしかないような気がしてならない。

 

よくよく心に刻み込んで、頑張らねば。

 

にしても、解説の後半には以下のような文章があって、

 

(前略)ここまで来れば、長い間あたためていたメイン・トリックを中心にストーリーを組み立てていけばいいわけだが、そのメイン・トリックができてから執筆に入るまでの期間が、なんと五年近くあったと、横溝正史がいつか語ってくれたことがあった。

「トリックはやはりそうとう長くあたためているほうがよいのではないかと思う」

と、横溝正史自身も「『悪魔の手毬唄』楽屋話」の中でも語っているが、これ自体、今の推理作家には考えられないことだろう。

──大坪直行『悪魔の手毬唄』解説 

 

でしょうね、干上がるわ(笑)

 

ひとつの作品を書くために年単位でたっぷり時間をかけられるような作者になりたいものです。何年にも渡って家族全員が生活できるだけの印税か……すげぇや。(※月並み感) 

 

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毎日恒例の宣伝を挟みまして。

 

ところで、来年のBSプレミアム版『悪魔の手毬唄』、とても楽しみですね。

グラマーガールと呼ばれ、飛ぶ鳥を落とす勢いの人気歌手・大空ゆかりは、鬼首村のロメオこと亀の湯の歌名雄は、一体誰が演じるのか??

いやいや、そもそも金田一耕助は来年も吉岡秀隆さんなのか??

 

1年後の今ごろに思いを馳せながら、私も熱意と執念をもって一生懸命執筆に勤しみたいと思います。今日は1日ミステリーの構成を練っていました。

 

影響受けやすし~~~~~(笑)

 

5年もかけられる身分ではございませんが、精一杯面白い作品に仕上げるつもりでございます。ワッショイ。

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お題「好きな作家」