これは自論だし、このブログでも何度か言っているような気がするけど、クリエイターなんて仕事は、ちょっと頭がおかしくて、だいぶナルシストじゃないと続かないと思ってるんですよ。
特に、老いも若きもみずからが発信するツールを持ち、「レビュー」という文化が一般に浸透した現代という時代においては。
たとえば、私が原作を務める『そもそも恋は欲だらけ』という漫画は、
独占先行配信中のサイト「めちゃコミック」さんにおいて、現時点でレビュー400件の評価☆3.7(※☆5.0満点中)。
“☆3.7”
……なんともコメントのしづらい、可もなく不可もなくな、微妙~~~過ぎる点数です。
ちょっと前に「食べログ3.8問題」なんてものがあって、
「☆3.8以上を獲得するためには有料会員になる必要があり、有料会員にならないと☆3.6以下に落とされる」という噂が話題になりましたが(※上記の記事を読むと、どうやらデマらしいことが分かる)、
☆3.7──お金払ったら、『そも恋』も☆3.8以上にしてもらえるのかな??(笑)
(※「めちゃコミック」さんにそのような不正はありません)(怒られるぞ:笑)
連載を始める前の私は、グルメサイトや旅行サイトにおいて、レストランや宿泊施設が☆3.7の評価だと、「行こうか行くまいか、めちゃくちゃ悩む」ことが少なくなかったのですが、自分の作品の評価が☆3.7前後をウロウロしている現状を目の当たりにすると、
☆3.7めっちゃ高評価じゃん!? むしろ素晴らし過ぎるんじゃね!?
……と、思うようになりました。そう思わないとやっていけん。
これも自論ですが、100人中100人が好きになる作品を書くことなんて不可能で、傑作といわれる『鉄腕アトム』や『アンパンマン』『ドラえもん』『ONE PIECE』にも、いわゆる“アンチ”と呼ばれる人たちは確実に存在すると思ってますし、そういう人たちが少ないながら☆1をつけると、総合点はガクッと落ちる。
連載を始めて約10ヶ月、いろんな漫画サイトにおける評価得点の推移を見守っていると、☆1や☆2が1回でもつくと点数は一気に下がり、それを挽回するためには、☆5が1個じゃ足りないんですよ。
実際、ありがたいことに最近の『そも恋』は評価が高く、☆5や☆4をつけてくださる読者の皆さんが非常に多いのですが、少なくとも約2ヶ月は、☆3.7から上がる気配がない。
一体どういう計算方法になってるんじゃろ?? と、常々考えてはいるのですが、☆5や☆4の合間にときどき☆2がつくせいで、思うように得点が伸びてくれないのではないか、という結論に行き着きました。実際のところは知らん。
もしかしたら本当にお金を払えば(※以下略)(マジでそろそろ怒られるぞ)
☆5がついては小躍りするほど喜び、☆1がついてはこの世の終わりのように凹み、総合評価が0.1上がるか下がるかを気にしながら作品を制作していくのは、正直めっっっちゃくちゃにしんどい。
とくに低評価のレビューは辛辣で、すべてを真に受けていたらすぐ潰れる。
事実、連載を始める前に、出版社のほうから「レビューはあまり見ないように、見ても気にしないように」という心遣いをされたことを考えても、潰れた漫画家・原作者が一定数存在するような気がしてならない。
このレビュー文化がすぐに廃れるとは考えにくく、むしろこれからも発展していく一方だと思われるし、たとえレビュー文化が消えたとしても、SNSで個人が発信をしていく世の中のシステムは、今さらついえようがない。
現在、私のTwitter等SNSには好意的な意見の方のみいらして下さるから非常にありがたく、また居心地もいいのだけど、いつか批判的な突撃をされないとも限らず、「アンチがいてこそ本当の人気作」という意見はもっともながら、できれば私のあずかり知らぬ場所で盛大にアンチ行為を展開していただきたく、なるべく関わり合いになりたくないのが本音。
でも、世の中そう上手くはいかないし、こんな時代だからこそ、
☆3.7?? ☆5億点の間違いじゃね??(※☆5点満点中)
「っていうか、私はつねに☆5億点だと思って書いてますけどね」
……と言えるほど、自分の作品に対してはナルシシズム全開で生きていかなきゃ、十人十色であってしかるべき趣味嗜好で素直に評価される今のシステムでは、あっという間に心が折れかねない。
いっそ私みたいに、
先月書いた自分のシナリオを読みながら涙ぐむくらい、頭おかしくなっておいたほうが身のためですよ(笑)
真顔で「はっ!? 面白過ぎない?? 天才では……??」とか言ってるからね。
本物の天才だったらとっくにもっと売れてるんだろうけど、そういうことに気づかないフリして平気で自画自賛できるようになっておくと、この世でさらに生きやすくなります(笑)
これ、勘違いしないで欲しいのは、決して「☆1をつけるな」って話ではないんですよ。(※まあ、いやがらせのように低評価をつけまくってるヤツとか、わざわざクリエイターの見えるところでアンチ活動するようなヤツは「埋められてぇのか」って思うけど)
「あなたは☆1だと思ったんですね、私は☆5億点だと思ってます。センスが合わないようですね、次回作に期待(して)」
……ってな話。
プロアマ、商業趣味に関わらず、作り手と受け手の距離感はこのくらいがちょうどいいんじゃないかなって。──いや、むしろ世の中すべてがこういう関係性でいい。
あなたはあなた、私は私。
私自身も私の作るすべても何もかもが☆5億点。
☆1だと思う人は今すぐ回れ右、またいつか趣味嗜好が合ったあかつきには仲良く致しましょう。
──こんな感じで。
☆3.7が3.6になろうが、たとえ2になろうが1になろうが、私にとってはいつだって☆5億点の超高得点だよ。
ナルシスト上等です。つねに楽しく生きていたいんだ。
毎日恒例の宣伝を挟みまして。
負け惜しみっぽく聞こえたかもしれませんが、まあ誰にどう思われても構わないし、私は本当に☆5億点のつもりで書いてるんで、問題ないです。
ま、
なんだかんだ☆5欲しいけどね。(※元も子もねぇ:笑)