だから、金田一耕助シリーズ読んじゃダメって言ったじゃん??
ここ数日、そこそこの長距離移動をしなきゃいけなかった関係で、じっくり読める本をチョイスしようと思ったんですよ。
「あ~~~~、久々に金田一耕助読みたいなぁ」なんて。
しかし、目ぼしいものはここ1年で読んでしまったし、あとは短編集がぽつぽつ……残るは、金田一耕助最後の事件『病院坂の首縊りの家』上下巻──
上下巻。
今後ミステリーを書く機会が増えそうだし、勉強のためにも読んどいたほうがいいかなぁ?? いいよね?? うん、読もう!!!
……と、思ったのが間違いだった(笑)
移動中だけでは上下巻を読了できるはずもなく、さりとて中途半端なところでやめるにはあまりにも面白過ぎて、せっせせっせと読んでおります。先が気になる。
ま、1回読んでるんだけど(笑)
この『病院坂の首縊りの家』は、昭和28年に起こった事件が、約20年経った昭和48年に解決するという、超長期スパンの物語であり、だいたいの作中で30代後半の金田一耕助が、60歳前後になっているという、本当に本当の最後の事件なのです。
「最後の事件」とか言われちゃうと、さ。
読んじゃうと「これで終わり!!」感が強くて、どうしてどうして、なかなか読みたくなかったんですよね。寂しいじゃん、なんか。耕助さんとお別れするっぽい空気になるじゃん?? 読めないんですよ、気軽に。
ま、1回読んでるんだけど(笑)
でも、ほかの作品はだいたい3回ずつ読んでるのに、『病院坂の~』はこれが2回目。
事件の内容も展開もまったく覚えていないのですが、ラスト、金田一耕助の行く末だけはなんとなく記憶にありまして、それがまた侘しいもんだから、おそらくは約10年ぶり、2回目の読書と相成りました。
読み始めると、やっぱりとにかく面白くて、仕事も忘れて読む始末。
仕事も忘れて読む始末。
……いやいやいや(笑)
今、割と忙しいんですよ。月末までに最低でも〆切3本。
合間を縫って企画書の作り直しもしなきゃいけないし、急ぎ書き進めなきゃいけない作品もあるし、ほんと、暇じゃないんですよね。
でも、『病院坂の~』の続きが気になる。
続きが気になる。
この際だから最後まで一気に読んじゃって、スッキリしたあとに仕事しようと思います。ソワソワしたまんまじゃ、いいものも書けないっていうか。
そうそう、いいものも書けないっていうか。
これも勉強のうちのひとつだから。
うんうん、そういうことそういうこと。
……ほらね??
金田一耕助シリーズ読んじゃダメって言ったじゃん??
これとダン・ブラウン先生の本はダメなんだって。
好き過ぎるんですよ、好きなんです。大好き。
毎日恒例の宣伝を挟みまして。
冒頭の写真を見ても分かるとおり、私が持っている文庫本は古本です。
表紙のイラストを担当している杉本一文先生のファンでもあるので。画集も持ってるよ。
私の持っている『病院坂~』の下巻には帯もついていて、「最新刊」と書かれているんですね。なんかよくない?? 40年近く前の本についた「最新刊」の帯。
リアルタイムでこの本をゲットした人が、「金田一耕助最後の事件」と聞いて、どれだけわくわくしながらこの本を手に取ったのだろう──なんて、おそらくは1度も会ったことのない人に、1冊の本を介して想いを馳せる……。
古本にはいろんな楽しみがあって、小説の内容だけでなく、さまざまな側面から、私の心を躍らせ、脳を刺激してくれるのです。いいよね、読書って。
さぁ~~ってと、私は『病院坂の~』下巻をゴリゴリッと読み進めることに致します!! 皆さん、おやすみなさーい!!