クリエイターは、作品の内容に関わらず、誰かの明日の楽しみになるため、日々、創作をしています。
少なくとも、私はそう。
たとえば、生きることに希望が見出せない人がいたとして、「でも、あの作品の続きが見たいから」と、創作物を糧に毎日を頑張ってくれたら、それでいい。
それがいい。
数多くの人たちの「楽しみ」を作り、希望を作り、幸せを作ったクリエイターの、最期に見る景色が、地獄であっていいはずがない。
これはもちろん、クリエイターだからどうとかいう話ではなく。
現実は物語と違い、被害者が極悪非道で「殺されても仕方ないな」というケースは、ほとんどない。
ふつーに生きる、誰かにとってのとても大事な、市井の人々が、突然命を奪われる。
事件に限らず、事故災害病気、いろんなケースがある。
私だって、1秒先の未来に保証はない。
そして、人は必ず死ぬ。
だけど、でも、だから、ひとりでも多くの人が、幸せな最期の景色を見られる世界であって欲しい。
生きる過程でも、地獄を見ない世界であれ。
こういった事件の犯人に、何を言っても無駄であろうことは分かってるけど、ならせめて、今、誰かを恨み、殺意を抱いている市井の人へ。
誰かの未来を奪うということに、想像力を。
あなたがどんなに恨みを抱いていたとしても、死んでいい人間なんて、この世にほとんどいないんだ。