昨日、連載中の漫画の宣伝と、漫画原作のシナリオをちょびっと解説させていただきまして。
本日は、漫画原作のシナリオで私が使用している用語なんかをご紹介しようかなぁって思うんですけど、その前に、さっき確認したところ、「めちゃコミック」さんにて、『そも恋』の一部が無料配信になっていました!!
「めちゃコミック」さんでは、1話を分割して配信するため、今回無料になっているのは、第1話の3分の2となります。
無料配信分は会員登録不要!!(ばばーん)
どなた様でもお読みいただけますから、ぜひとも無料分だけでも読んでいただけたら山口は嬉しいなぁと思います。
東京の片隅(練馬区)で、ちまちまと作品を書いているしがないシナリオライターを喜ばせてやるつもりで、ポチッと読んでやってください。よろしくです!!
(あんまり大きな声では言えませんが、無料分を読んでいただいて、気に入ってくださった方は、いろんな漫画配信サイトさんでも『そも恋』はリリースされておりますんで【以下略】)
さて、今日もちょびっとだけ、漫画原作のシナリオについてお話します。
これは、現在無料配信中の『そも恋』第1話2ページ目のシナリオです。
実はこの2ページ目、完成した漫画では、2、3ページに分かれてるんですね。そして、演出も結構違う。
シナリオ上の③コマ目以降を3ページ目に回し、2ページ目は2分割で主人公ふたりをガッツリ見せる演出になっています。
いや、こっちのほうが断然いいよね!?
確かに、主人公ふたりは冒頭で大きく見せたほうがインパクトあるもんなぁ~~~、今の私だったら、絶対に同じ感じでコマ割るもんね!? 日々勉強、っていうか、漫画のことに関しては、茶緒先生の手法にだいぶ影響されているところがあります(笑)
そりゃね、THE 実践の相手が茶緒先生だからね。
この頃よりは、あんまり迷惑かけないようになってるはずなんだけど。たぶん。
で、本日はシナリオで私が使っている用語を解説しようと思っていて、ためしに、先ほど載っけた2ページ目に、マーカーで印をつけてみました。
NとかMとかSDとか、セリフ内の( )とか、これな~んだ?? って感じですよね??
頭から解説していくと、
N=「ナレーション」
漫画になると、四角に囲まれた第3者目線の文章ですね。
分かりやすく言うと、これです。
おもに、この四角で囲まれている文章がナレーション扱いになるため、「紅葉N」や「泰輔N」など、第三者目線以外のナレーションも存在します。
そのあたりは、臨機応変に(笑)
M=「モノローグ」
要するに、登場人物の心中語です。ふわんふわんした雲みたいな吹き出しで描かれるヤツですね。これは雲形ではないですが、
つまりはこういうヤツのことです。分かりやすいですね。
SD=SDキャラ、ちびキャラ
SDキャラっていうのは、いわゆる2頭身のデフォルメキャラのことを指します。アニメのグッズではお馴染みの用語ですね。
漫画上では必ずしも2頭身というワケではなく、ギャグっぽいシーンと言いますか、絵柄を少し変えて、読者に飽きを感じさせない工夫として使ったりします。
ちょっと分かりにくいけど、たとえばこんな感じ。
(一応無料配信分の中から探そうと思うと、分かりやすい画像がなくて申し訳ないです、なんとなく雰囲気を感じ取っていただけたら幸いです)
セリフのなかの( )とは??
セリフの冒頭に、私は( )で、喋っているキャラクターの心情や状態、視線の方向なんかを、付け足しで書くようにしています。いわゆる備考欄みたいなもん。
ひどい時は(とにかく格好良くしてください!!)とか書いちゃってる(笑)
これは、私が初めて漫画原作を書いた時に担当だった編集さんに教わったことで、原作者が一体何を考えてセリフを考えているのか、なるべく漫画家さんに伝えたほうが「丁寧ですよ」って言われたんです。
この方式、映画のシナリオなんかでやると、バチクソ怒られるヤツなんですけどね(笑)
登場人物の心情は役者や監督が考えて話し合って作っていくもんなんで、セリフの冒頭に( )で「登場人物はこの時こんなことを考えてますぅ」なんて書いたら、2流3流ド素人の烙印を押されます。
でも、漫画ではOKなようで。
まあ、嫌がる方もいるとは思いますが、絵を起こす際のヒントにもなるらしく、私はほとんどすべてのセリフに備考欄としての( )をつけるようにしています。
恒例の宣伝を挟みまして。
その他にも、「テロップ(=横書きの文章や注釈、登場人物の名前など)」や「描き文字(=漫画家さんの手書きで書いて欲しいセリフ)」など、私が使用している用語はいくつかの種類があります。
昨日も言ったとおり、漫画のシナリオに決まった形はないため、原作者が違えば、表記の方法も異なるようです。これ、1回まとめたほうがいいと思うんだけどね、漫画家さんも大変だろうし。
っていうか、ほかの原作者さんたちはどうしてるんだろ。その辺も分かんないんだよなぁ……しかし、これも昨日言ったとおり、私は私の方法をオススメします。
かなり書きやすいです。
どこかの世界の誰かの役に立つといいんですけどね。