昨日、皆さんより11ヶ月も早く2020年を迎えたかと思いきや、
1日で45年後の2064年が明けちゃった!? ……という話ではなく(笑)
昨日せっかく『ドラえもん』の話を書いたので、そのなかでも1番好きなエピソードについて語りたいと思うんです。
『45年後……』は、そのエピソードのタイトル。
これは、『ドラえもん』全45巻が出版されたあと、単行本化されていなかったエピソードをまとめた『ドラえもん+(プラス)』第5巻に収録されています。
単行本の表紙はこちら。
そして、『45年後……』の冒頭はこんな感じ。
『ドラえもん』には素敵なエピソードがたくさんあって、『さようなら、ドラえもん』&『帰ってきたドラえもん』、『のび太の結婚前夜』『おばあちゃんの思い出』あたりが有名ですよね。映画化もされています。
分かる、分かるよ。全部大好きなエピソード。
セリフをほぼ丸暗記してるものもあるし、映画化された日にゃ先の展開を想像して冒頭で泣ける。
実際、2014年に映画化された『STAND BY ME ドラえもん』を劇場へ観に行った時は、『のび太の結婚前夜』の流れになった瞬間号泣しました。ほかの人より20分は早く泣いてたんじゃないでしょうか(笑)
でも、でもでもでも、1番好きなエピソードを聞かれたら、『45年後……』なんですよ!!!
今日この『45年後……』についてブログを書こうと決めた時、「あとでちゃんと読み返さないと」と思いながら、
「あれはやっぱ名作だよなぁ、おじさんになったのび太くんが45年後からやってきて……うううううッ(号泣)」(※まだ読んでません)
涙腺がフライング(笑)
なお、先ほどちゃんと読み返して、無事2度目の号泣に至りました。
これ読むと、必ず嗚咽するほど泣いちゃうんですよねぇ……たった10ページの話なのに。
ストーリーはシンプルで、45年後からおじさんになったのび太くんがやって来て、入れかえロープ(両端を掴んだ2人の中身が入れ替わる道具)で小学生ののび太くんと入れ替わり、懐かしの小学生ライフをエンジョイする……というお話です。
45年後だから、のび太くんは50代前半~中盤くらいかな??
空き地でジャイアンやスネ夫と野球して、ママにお説教されて、家族みんなでご飯を食べるだけで未来へと帰っていく───
なぜ嗚咽するほど泣くのかと聞かれたら、必ず泣いちゃうポイントがいくつかあって、たとえば、ママにお説教されている時、45年後ののび太くん(見た目は小学生)は「若いなぁ……」と言って涙を流し、「もっとしかって!!」と頼むんです。
パパのことも「おかえりなさーい!!」と全力でお出迎えして、ご飯も「この味! ママの味だ!!」と大喜びで食べる。
45年のあいだに、のび太くんの両親はどうなったんだろうなぁと思うと泣いてしまう。
お亡くなりになったのか、生きていても、のび太くんを叱ることも、料理を作ることもなくなってしまったのか。
ふと思ったけど、大人になると親から叱られることって少なくなるよね。
子どもの頃は「ちゃんと早起きしなさい」とか「後片づけを手伝いなさい」とか、なんだかんだ叱られたもんですが、今や実家に帰って昼まで寝ていても、「たまにはゆっくり休んだらいいじゃない」と許してもらえる。
(一応)ちゃんと働いて、私がある程度独立した大人になったからこそ、叱る/叱られるほど近い距離ではなくなったのかなぁ、と。
もちろん、私がとんでもなくバカなことをしたら、叱ってくれると思うけど。
だから、「もっとしかって!!」とせがむのび太くんの気持ちが、分からなくもない。
実際叱られたくはないんだけど、叱られることに懐かしさを覚えるんですよね。
45年。そう、45年。
その長い時が経つあいだ、のび太くんにどんなことがあったのか。どんな人生を生きたのか。
ほとんど語られることはないのですが、そこに想像する余地がある。そして、共感する余地もある。
小学校卒業から、私はまだ半分の20年ながら、人生いろいろあって、(たぶん)少しは大人にもなって、今、小学生に戻れたとしたら……な~んて考える。
また、自分が本当に50を過ぎた時、小学生に戻れたとしたら、親に向かって「もっと叱って!」と、せがんじゃうような気がする。
のび太くんが生きた45年。
これから私が生きる25年。
いろんなことを想像すると、どうしても泣いてしまうんですよ……ううう(※今も泣きながら書いてる)(気持ち悪いのは百も承知)
ジャイアンに怒鳴られながら野球をしていても笑顔なんだよ、45年後ののび太くんは。キラキラしてるんだ、なんか眩しいんだ。ううう。
そんでもって、最後にダメ押し。
おじさんに戻ったのび太くんが、小学生ののび太くんにアドバイスを残すんです。
「一つだけ教えておこう。きみはこれからも何度もつまづく。でも、そのたびに立ち直る強さももってるんだよ」
──どらえもん『45年後……』
ううううううッ(号泣)
だってだって、50を過ぎたのび太くんが言うってことは、実際に何度もつまづいたけど、そのたびに立ち直って成長してきたってことじゃないですかぁぁぁ。うええええん。
あの、お勉強も運動もできない、お昼寝大好きのび太くんも、頑張って45年間生き抜いたんだ!! 私も頑張るぅぅぅ……と、号泣しながら決意するまでがワンセットです。
……ちなみに、今日行ってきました。トキワ荘跡地。
いろいろ思うところがあって。
滞在時間はわずか5分ほど。それでも、やっぱり胸がスッとしました。
頑張らないと、のび太くんみたいに頑張らないと。
藤子先生みたいに、面白い作品をいっぱい書かないと。
またまたちなみに、現在連載中の漫画『そもそも恋は欲だらけ』が、めちゃコミックさんで本日より1話無料になっております。
『ドラえもん』とはまったく違い、クズ同士の恋愛模様で感動もへったくれもありゃあしませんが、とても面白い漫画です。
1話無料は3月6日まで。
この機会に、ぜひ読んでみてください。
藤子先生、私は毎日、楽しく書いてます。