どうも、髪の毛がグレーとオレンジの2色に分かれている物書きです。
鏡の前に立つと、自分でもギョッとします。まだしばらく慣れそうにありません。
でも、さっき試しに編み込みをしてみたら、グレーとオレンジが上手いこと混ざり合っていい感じでした。すごくパーティー。家で仕事してるだけのぼっちなのに、もんのすごくパーティーです。無意味。
さて、昨日の記事で人間観察についての話をちょろっとしましたが、
ワタクシ、いろんな場面において人間観察をしているワケですね。職業柄。
しかも、「山口はぼ~っと生きてる(by.友人)」せいか、イヤホンをしていても道で声をかけられるんですよ。実に不思議です。
たとえば、今から10年ほど前。
まだ大学に通っていた頃、繁華街で「手相の勉強をしてるんです。よかったらあなたの手相を見せていただけませんか?」と声をかけられました。まあ、よくあるヤツですね。よくあるんですよ、私には。
しかし、その日の女性占い師はちょっと様子がおかしかった。
占い師「学生さんですか?」
私「はい、大学生です」
占い師「何を勉強されてるんですか?」
私「映画です」
占い師「だと思いましたぁ、芸術センスのある手相ですぅ」
……??
なんか後づけっぽくね??
このあとも、占い師が質問する⇒私が答える⇒「だと思いましたぁ」の連続。
こいつぁなんだか怪しいな、というセンサーが働いたんですが、そこで直接「あなた本当に占い師目指してるんですか?」と、聞かないのが私の性格の悪いところ。
にっこにこしながら占いの結果を聞いて、「ありがとうございました」と別れた直後から行動を開始。帰るフリをして物陰に隠れると、占い師が私のほかにどんな人へ声をかけるのか観察することにしました。
ところが、占い師はすぐにどこかへ電話をかけ始め、ほかの通行人を捕まえる様子もない。暇でもなかった私は、5分ほど観察してその場を離れたんですけど────
その途端ですよ。
エステの勧誘に捕まったんです。
それで私は「あ~~~~ッ」と思って。
要するに、あの占い師は「声をかけたら立ち止まるようなお人よし」を探していて、立ち止まったお人よしの服装や特徴をエステの勧誘に電話で伝え、勧誘が確実にカモを捕まえるって寸法なんですよ。
これはあくまでも私の予想ですが、おおむね合っているのではないでしょうか。
こっそり物陰に隠れて人間観察をするような性悪ではありながらも、まだウブだった20歳そこそこの私は「世の中は私の知らないところで繋がっていて、勝手に回ってるものなんだ」と、衝撃を受けたんです。
それで書いたシナリオが、今日のブログのタイトル『それでも地球は回っている』でした。
作中に占い師もエステの勧誘も出てきませんが、着想は間違いなくこの一件なんですよ。
ほんと、ネタはどこに転がっているか分からない。
だからこそ、私は道でも店でも電車内でも、声をかけられたら立ち止まって話を聞くようにしています。
道を聞きたい人から、ありとあらゆる勧誘、ナンパ、「あらぁ、あなたも私もチェックのシャツね♡」という年配のご婦人まで、いろんな出会いと会話を経験してきました。
それなりに危ない目にも遭っていて、これまた怪しげな勧誘に引っ掛かりかけた話なんですけど(笑)
私が24、5歳のころかな??
繁華街を歩いていると「アンケートにご協力ください」ってヤツ、よくあるじゃないですか。よくあるんですよ、特に私は。
その日のアンケートは、答えるとくじ引きで景品が当たるというお得なもの。しかもハズレなし。中身は今でも覚えていて、1等はディズニーランドペアチケット。最下位でも入浴剤が当たるっていう企画でした。
私は入浴剤が欲しくてアンケートに答えたんですが、当たったのは3等の美容整形外科施術1回無料券。
選択できるメニューは、毛穴の掃除 or 指の脱毛だったかな??
アンケートスタッフの人が「これは滅多に当たらないんですよ!! ラッキーでしたね!!」と、超笑顔。「とりあえず、今すぐ予約だけでもしましょうか!」って。
まあ、当たったもんはありがたく頂戴しようと思い、その場で予約をしてもらって、後日、指定された美容整形外科に行ったんです。
で、予約した名前を受付で伝え、当たった「1回無料券」を提出したんですけど……。
滅多に当たらないはずの「1回無料券」が、カウンターのなかに束で置いてあんのが見えちゃったの。
ここでまた私は「あ~~~~ッ」と思って(笑)
今回は若干気づくの遅かったよね、遅かったんだよ。
あのアンケートはつまりワナで、1等のディズニーペアチケットも最下位の入浴剤も当たんない。3等しか当たんないようにできてたんですよ!! たぶんね!?
そこで引き返すこともできましたが、やっぱり知的好奇心が勝ってしまうあたり、物書きの悲しい性。
施術、受けました。受けましたとも。
問題は施術のあとで、狭~い部屋に1時間以上閉じ込められた私は、「脂肪吸引コース(60万円)契約しませんか??」という、非常に穏やかな脅迫をされました。
穏やかなんだけど、契約書にサインしなきゃ部屋から出さねぇぞっていう圧がすごい。実際、私が部屋の奥、スタッフ(女性)がドアの前に座り、是が非でもそこから動こうとしないっていうね。
スタッフさんと格闘でもしない限り、ドアにたどり着かない部屋の造りをしていました。あれ、勧誘および脅迫のために作られた部屋なんだろうなぁ。
結局、「売れたら契約しますね(ニコッ)」で押し通して、最後は偶然かかってきた電話を利用して外へ出ました。
いやぁ、ない袖は振れないしね。
ほんと、世界は私の知らないところで網目のように繋がっていて、知らず知らずのうちに、いいことにも悪いことにも巻き込まれるんですよ。
面白いなぁ、世の中。
基本、悪いことに巻き込まれることのほうが多いのですが、私は「面白いなぁ」と感じてしまう。だからこんな仕事やってんだろうけど。
ネタはいろんなところに転がっていて、どこでどんな着想を得るのか分からない……と、いうことで、今日は「執筆のデスクから??」なお話でした。
それでも地球は回っていて、面白くって仕方ないから、私は今日も物語を作るのです。