山口夢Official Blog

物書き(小説家・シナリオライター)の山口夢です。

【執筆のデスクから】キャラクターづくりは設定の余白で遊びたい派

私、あんまり仕事選ばないんですね。

話をいただいたら、小説でもゲームでも漫画でも映画でも舞台でも、ハウツー本でも翻訳でも、なんでもやるんですよ。

基本ジャンルも選ばない。

コメディ、恋愛、ミステリー、青春モノ……依頼があれば、とにかく挑戦します。

私がこれまでに関わったお仕事は、以下のページを参照してください↓↓

www.yumeyamaguchi.com

でね、これだけ(節操なく)仕事をしていると、もちろんいろんな依頼があるし、山口が自分で1から作り上げてもいいよ! ……という作品は非常に少ないワケです。

だいたい「こんな感じの設定で」とか「今回はこういうキャラを」ってな感じのオーダーがあるのね。

 

ということで、今回は「先方からある程度設定を決められた状態におけるキャラクターづくり」の話をします。

ちょっとマニアックな話のように聞こえますが、実際こういう依頼のほうが多いから。(ほら、山口まだ自分の名前だけで仕事できるようなキャリアじゃなry)

 

先方から提示される設定って割とざっくしりたものが多く、たとえば、

今回は「元ホストのパン屋さん」でお願いします

……とか言われるワケですよ。(※実際にこんな依頼をいただいたことはありません:笑)

それ以外で分かっていることは、キャラクターの年齢や容姿、基本の性格(例:明るい、ナルシストなど)パン屋の詳細(例:商店街のパン屋さん)くらいのもの。

まあ、だいたい1回「いや、何この設定」ってツッコんでから仕事を始めます。

 

では、思わずツッコんでしまうような「いや、何この設定」を、どうやって成立させるのか?

先方からいただいた設定には、語られていない(決められていない)部分が多く存在しますよね?

その余白を埋めていく……というか、余白で遊ぶ作業が好きなんです、私。

構成を立てる前に、まだ決まっていない設定に関する「なぜ」とか「どうして」を書き出していきます。

 

例)

  1. なぜホストからパン屋になろうと思ったのか。
  2. そもそもなぜホストになったのか。
  3. パン屋の開店資金はどこから出たのか。ホスト時代の貯金か。
  4. どうしてパン屋の場所を商店街のなかにしたのか。土地の値段か。
  5. パン屋になった自分のことをどう思っているのか。現状に満足しているか。
  6. パン屋の経営は順調か。
  7. ホスト時代の人気はどうったのか。
  8. ホスト時代のお客さんはパン屋に来るのか。
  9. 夜型(ホスト)から朝方(パン屋)の生活に、上手く切り替えられたのか。
  10. ホストに戻りたいと思うことはないのか。
  11. パン屋としての目標は何か。

……等々、とにかく疑問に思うことをダァ~ッと書き起こし、そのすべてに答えを出してあげるのです。(先方からいただいた基本設定を守るためなら若干無理やりでも可、だってそこは守らないとね)

そうすると、「元ホストのパン屋」という謎の人物に、過去・現在・未来が生まれ、物語の進むべき方向性も自然と見えてきます。

この作業にプラスして、今回の例なら「ホスト」と「パン屋」について調べることは必須です。本来は、実際その職業に就いている人たちから聞き取りをするべきなのでしょうが、時間のない場合は以下のサイトを利用しています。↓↓

Career Garden(キャリアガーデン) | 「なりたい!」が見つかる職業情報サイト

いつもお世話になってます、キャリアガーデンさん!!!!(土下座)

もちろん、直接お会いして話を聞くこともあります。楽しいよね、未知の世界の話を聞くのは。

職業について調べる作業は、キャラクターが送っているでろう生活の「余白」を埋めることに同じ、という話。

 

……こんな感じで、時間の許す限り、いただいた設定の余白で私は遊んでいます。キャラクターに愛着が湧きます。本稿を書くのも楽しくなるというヤツです。

たまにとんでもないものが来るけどね。「今回はイタリア人なんで、セリフにイタリア語入れてください!」って言われた時はどうしようかと(ry

 

っていうか、書こうかな? 元ホストのパン屋さん。これなかなか面白くなりそうじゃない??