山口夢Official Blog

物書き(小説家・シナリオライター)の山口夢です。

【物書きの本棚】20年前のあなたと私へー古いMyojoを買った話ー

お題「わたしのアイドル」

 本当は書き溜めた記事もあったけど、今日は昨日思い出したことについて、この新鮮な気持ちを忘れないうちに書き留めておこうと決めました。

昨日までのブログとはだいぶ毛並みの違ったものになりますが、ご了承ください。

 

前提として、何を隠そう(隠してないけど)私は某男性アイドル事務所のオタクを、もうかれこれ20年以上続けています。

いろいろと事情があって、自担(応援しているタレント)は明かしていかない主義。

(1番の理由は、カケモしてる自担2人の組み合わせが珍し過ぎて、バラした途端にTwitterのオタクアカウントがバレるから。趣味は趣味でひっそりと楽しみたいタイプ:笑)

 ゆる~いペースでオタク生活を謳歌しているのです。

 

そんな私が昨日訪れたのは、言わずと知れた古書店街・神保町。

友人に誘われて急きょ行くことになったのですが、途中30分ほど別行動に───仕事柄、私も行きつけの古書店の1つや2つありますから、まあふらふらっと、適当に街を流して歩いていました。

その時、外のワゴンコーナー(安売り)に積まれていたのが古いMyojo、こちらも言わずと知れたアイドル誌ですね。

正直、ふだんはスルーするコーナーです、オタクだけど。

神保町に行く時は、仕事の資料を買い込むため。予算的にも重量的にも、資料以外の書籍を買う余裕がないのです。

でも、昨日はなんとな~く、「懐かしいなぁ、みんな若いなぁ」とか言いながら、雑誌を1冊ずつ手に取って眺めていました。

今思えば、引き寄せられるものでもあったのかな。

見つけたのです、とても印象に残っている1冊を───……

 

……───約20年前。

 中学生だった私は、部活でいじめられていました。

今でこそ髪の毛が赤くなったりアッシュになったり、ピアスをバチバチ開けてたり……と、チャラついた三十路をばく進中の私ですが(それはそれで何故)、当時は地味でどんくさくて勉強ばっかしてる、まあ言ってしまえば、いじめの標的になりやすいタイプでした。(今もどんくさいことに変わりはない)

毎日部活に行くのが憂鬱で、かといって1度始めたことはつらくても続けなくてはいけないと思い込んでいて、50人から無視されようが避けられようが、部活の練習に通い続けていたのです。

死んでしまいたいと思ったこともなくはない、少しだけ。実行する勇気はなかったけど。

 

気が重い。毎日本当に気が重かった。

それでも私が部活に通い続けることができたのは、親のサポートや数少ない友人の励ましが大きかったのはもちろんのこと、もう1つ────

通学路の途中にあった古い本屋、その店頭に飾られたMyojoのポスターが、毎日私に元気を与えてくれたのです。

当時からファンだった〇〇くんの顔を横目に見ながら、「今日も頑張ろう、大丈夫」と気合いを入れて学校へ向かっていました。

確か、お小遣い制じゃなかったんだよな、うちは。

欲しいものがあれば親に申請する形式だったと記憶していて、どうせ買ってもらえないだろうと思っていたのか、はたまた雑誌を買うという発想がなかったのか、毎日ポスターを眺めるだけで我慢(満足?)していました。(低燃費)

おまけに古い本屋だったからか、長~いこと同じポスターを貼ってくれてたような気がするんだよね、これも定かではないけど。

だから、毎日部活に行けた。いじめられても、元気だった。

 

……───ってなことを、ポスターと同じ表紙のMyojoを見つけた瞬間、ぶわ~~~っと思い出したワケですよ!!

もうすーーーっかり忘れてた! いじめられてたことすらだいぶ忘れてた!!

でもね、思い出した瞬間、

 

「これぞアイドルって感じだな。すごいな、アイドルって。ほんとすごい。いっぱい元気貰ってたんだな、ありがとうありがとう」

 

と、今さらながらに気づかされた、っていうだけの話なんですけど、これ。

まあ買ったよね、そのMyojo。そりゃ買うよね。こんだけ語っといて買わない選択肢がないっていうか、タイトル見りゃ買ったの一目瞭然だよね。

……はい。やっと買えましたよ、20年の時を経て。

 

さて、と。好き勝手語った最後に、あえてさらにメッセージを添えるならば。

 

20年前に「格好いいなぁ」と思っていた表紙の〇〇くんは、20年の時を経た今も、新鮮に「格好いいなぁ」と思えました。表紙のあなたより、今の私はだいぶ年上になってしまったけど。

まさかまさか、ファンになって20年以上経った今も、いろんな形でその活躍を応援できるとは予想だにしておらず、飽きを感じさせてくれないことに、正直めちゃくちゃ驚いています。飽きないね~、飽きない!

今も変わらず「格好いいなぁ」と思ってるし、あなたがヨボヨボのおじいちゃんになってもなお、私にとっては(きっといろんな人にとっても)、元気を与えるという意味において、永遠にアイドルなのでしょう。

これからも、末永く応援させていただきたい次第です。

 

また、20年前の私へ。

今の私は、32歳独身だし(ごめん)、結婚する気配もないし(ほんとごめん)、金もないし、契約を切られた途端一気に無職と化す可能性のある不安定な職業で、傍から見りゃ出来損ないの人生かもしれないけど、毎日楽しく生きています。いや、ほんとに。今が人生で1番楽しい。

だから、安心して大人になってください。(何が一体安心なのか)

大人は楽しいよ。

(オタク的には)我慢しなくても雑誌買えるし、ツアーも行けるし、遠征だってしちゃいます。

ある程度自由に使えるお金を生み出せるようになってからが、オタクの本領発揮です。

オタクは三十路になってから、と言ってもマジで過言ではありません。(ただし、独身に限る、のかな?)(軍資金は働いて稼ぎゃいいんだよ、稼ぎゃ)

 

そして、非常におこがましい話ではあるけれど、自分の書いた作品が、誰かの元気に変わったり、明日を生きる楽しみとなるような────そんな物書きになれたらなぁと、日々、試行錯誤を重ねています。

アイドルの1万分の1、くらいの影響力で構わないから。

 

───また1冊、宝物の本ができました。

落ち込むことがあるたび、私は古いMyojoの表紙を眺めるのでしょう。

あの頃と同じく、○○くんから元気を貰うために。

歯を食いしばって部活へ通ったあの頃の自分に、恥じない生き方であるために。