さあ、小説を書こう!
漫画でもゲームでも映画でも、なんでもいい。とにかく書こう。
……とは言っても、すぐに本文を書き始められないのがつらいところ。
どんな物語なの? ジャンルは? 主人公は? 展開は? 結末は?
それって類似作品がもう世に出てるんじゃないの? etc、etc...
だぁーーーーーーーーーっ、考えること多い。もう面倒くさい。やめよう。
と、すぐに面倒くさくなってしまうんですよ、根がそういう人間なんで。
しかし、私は文章を書くことでお金を貰っている、れっきとした社会人なのです。
「面倒なんでやりたくない」は通用しない。うん、知ってた~
では、どうするか。
面倒くさがりを自覚している私は、面倒くさがりな私のために、埋めるだけでキャラクターの基本設定が作れるシートを事前に用意しているのである。
それがこちら↓↓
いうなれば、キャラクターの履歴書ですね。
このキャラクターシート(表裏)1枚をまんべんなく埋めれば、おおまかな人物設定は把握できる(と、私は思っている)。
まあ、たとえばメインキャラが10人いた場合、これを10枚びっちり埋めなきゃいけないから、それはそれで結構な手間ではあるんだけど。
項目が決まっているせいか、せっせと手を動かしているうちにいつの間にかキャラクターの輪郭がハッキリしてた、みたいな感覚で人物設定ができちゃうのです。あら便利。
さらにこの履歴書が便利なのは、「共有がしやすい」という1点。
私が今執筆しているフィールドは漫画だったり、小説でもイラストの入るものだったり、ゲームだったり……と、チームで動くことが多い媒体なんですよ。
そして、媒体が何にせよ、とりあえずベースを作るのが私のお仕事であり、そのベースを全員が等しく共有するには、こうしてカテゴリー分けされたシートをぽんと1枚出すのが手っ取り早く、それぞれの理解度に誤差も生じにくい(はず)。
ただし、私は手書き派だから読めないところも多々あるし、誤字脱字もひどい。皆さんよく読めるなぁと感心しています。
もちろん、実際に執筆してみると「あ、この設定違うな」とか「要らないな」という項目も出てくるし、指摘が入ることもある。
そして、私は忘れっぽい。大事なことから忘れていく。
せっかく作った設定をすっかり忘れ、あとから「おっと、この子は甘いもの好きだったなぁ」なんて、苦笑いすることもしばしば。
要はゼロからキャラクターを作る取っ掛かりが欲しいのであって、設定に縛られるのはよしとしないのですよ。いや、ほんとに。言い訳ではなく。
ちなみに、2016年に出版した『せんおち─千早大学落語研究会物語─』に登場するメインキャラクター5人も、この履歴書を使用して人物設定を作り上げました。
Kindle版には書籍版にないおまけストーリーもついておりますので、ご興味のある方はぜひ! ⇒『せんおち』Kindle版購入ページはこちら
その他、いろいろと作品を書いておりますので、公式ウェブサイトの「WORKS」ページもご覧ください。
今回はキャラクターの履歴書について書きましたが、別に講釈を垂れて上からドヤァしたいわけではなく、今現在告知が解禁されている仕事もなく、かといって仕事のことを書かなければ安定のニート疑惑が出てしまう(よく出る)ので、「こんなことをやっているヤツです」くらいのノリで執筆致しました。
誰かのお役に立てたら儲けもん、基本は「へえー」くらいの感想を抱いていただければ御の字です。
物書きの数だけ、作品づくりのアプローチ方法があるでしょう。これはあくまでも、面倒くさがりな私のための、ぎりぎり面倒くさくないキャラづくりについて、のお話です。念のため。